「フードトラップ 食品に仕掛けられた至福の罠」を読んでの感想
これは本書に載っているエピソードである
健康に気を使う食品メーカーのエリート幹部は、安価でカロリーの高い自社製品を食べないという。
読んだ本
著者(「BOOK著者紹介情報」より)
モス,マイケル
『ニューヨーク・タイムズ』記者。カリフォルニア州ユーレカ生まれ。『ウォール・ストリート・ジャーナル』『ニューヨーク・ニュースデイ』などを経て現職。2010年に食肉汚染の調査報道でピュリッツァー賞を受ける。1999年と2006年にも同賞のファイナリストとなった。コロンビア大学大学院でジャーナリズム学准教授なども務める。ブルックリン在住
本間/徳子(翻訳)
国立豊田工業高等専門学校情報工学科卒業。医療機器メーカーで翻訳業務などを担当した後、フリーランスの医学翻訳者に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
読もうと思ったきっかけ
もともと自分の健康のために、ダイエットについて調べていた。
人間の食欲はどのようにして起こるのか、肥満するほどの異常な食欲はなぜ生まれるのか。
食欲のコントロールを自分の手に取り戻し健康的な生活を送るにはどうすればよいのか。
こんなこと調べているうちにこの本に出会った。
読んでわかったこと
アメリカの巨大食品メーカーは、人を虜にする成分である塩分・糖分・脂肪分をとことん研究し、ときには脳のスキャンまで行って、究極的に人が欲しがる加工食品の開発に心血を注いできた。
ファストフード、甘い炭酸飲料、加工食品
しかし、メーカーがそのような食品を売り出すのは、その方が売れるからであって、不健康なものを売りたくて売っているのではない。
手間いらずで、いつでも、どこでも食べられる安価な食べ物。消費者もそれに依存してきた。
そして現在アメリカは、成人の40%が肥満という超肥満大国である。
それはメーカーのせいでもあり、消費者のせいでもあり、社会状況のせいでもある。
感想
生命の源である「食」に対しては、経済性や合理性を優先させるべきではなかった。
健康志向の強い日本では、アメリカの状況は起こらないのかもしれない。
不健康な食品が売れなければ、メーカーは不健康なものよりも健康なものを作るようになる。
日本とアメリカの違いはここにあるのか。
しかしながら、日本でも特に男性の肥満率は徐々に上昇しているという事実もある。
加工食品や飲み物を買う際には、本書の中に書かれている食品メーカーの「本音」や、商品を売るためのえげつないほどの「手口」を知り知識をつけることで賢い選択をしていきたいと思う。
アメリカの現状の姿を他山の石として教訓としたいと思う。
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